人生たらたら

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七合

第一試合は西日本新人王予選スーパーフライ級4回戦、浦崎優選手対赤澤遼選手。立ち上がりから前へ出続ける赤澤選手に対して、左ジャブを散らしながら対応する浦崎選手。浦崎選手は第一ラウンド途中からサウスポーにスイッチするなどの立ち回り、以後のラウンドも強烈な左ボディもあっての上下の打ち分け、赤澤選手の突進を逆に退け終盤怒涛のボディ連打、浦崎選手の見事なTKO勝利となりました。相手に対する距離感、多彩なパンチもスイッチもありの器用な選手という印象でした。

 

第二試合は西日本新人王予選スーパーライト級4回戦、尾沼椋那選手対山道宏紀選手。尾沼選手がプロ二戦目、33歳山道選手はプロデビュー戦という組み合わせ。立ち上がりはお互い左を出しながらの探り合い。距離をとる山道選手に対して尾沼選手が鋭い踏み込みでパンチを当てダウン奪取。そのままの勢いでいくかと思いきや山道選手が怯まず前に出て左カウンターヒット、続いての連打でお返しのダウン奪取、山道選手の逆転KO勝利となりました。互いのとにかく手を出されたら出し返す展開が嚙み合った、紙一重の結果だったとも思います。

 

第三試合は西日本新人王予選ウェルター級4回戦、御荘政弘選手対堀翔大選手。第一ラウンドはどっしり構えるサウスポーの御荘選手に対して前に出続ける堀選手、互いに効果的なパンチはほなし。第二ラウンドはややプレッシャーを強めた御荘選手、しかし堀選手の右ストレートがヒットし所々で追いつめられる展開、それでも冷静にボディアッパーを中心に対応、結果は御荘選手の判定勝利。堀選手の鋭く効果的な右ストレートとフックの圧に対して巧さで上回ったような印象でした。

 

第四試合はスーパーバンタム級8回戦、山崎裕生選手対ワランチャイ・ブージャン選手。山崎選手はここまで3戦3勝3KO、対するワランチャイ選手は21勝28敗18KOという色々と凄まじいレコード。かなりの体格差のある組み合わせで、開幕に距離感を掴み左ボディでダウン奪取、そのまま山崎選手のペースかと思いきや、ワランチャイ選手のその戦績に違わぬ突進による粘り。一時押された時間もありましたが最後も強烈な左ボディで山崎選手のKO勝利、相手の猛攻を凌ぎワンパンチでのKOが見事でした。

 

第五試合はキャッチウェイト(Sフェザーとライトの真ん中くらい)8回戦、ニューサンダー照屋選手対福井貫太選手。立ち上がりは多彩で鋭いワンツーを中心に攻める福井選手に対して手数少なめガードを固める照屋選手。以降は終始福井選手のテクニックが際立った試合、パンチの多彩さ角度緩急を緻密に織り交ぜながら、照屋選手の前進も巧みな防御技術で受け流し、どのような態勢からでも動けるようなバランス感覚も目立っていました。そのまま照屋選手の持ち味も冷静に封じ、福井選手の見事な判定勝利となりました。本人の成長の賜物なのでしょうが、この試合だけ見ていると”なんで5敗もしているんだろう…?”と頭をよぎってしまうほどの素晴らしい内容だったと思います。

 

第六試合はOPBF東洋太平洋ライトフライ級タイトルマッチ12回戦、挑戦者タノンサック・シムシー選手対王者ミエル・ファハルド選手。シムシー選手は32勝1敗30KO、ファハルド選手は11勝1敗10KOという、ライトフライとはなんぞやレコードハードパンチャー同士の対戦。開幕はお互い適度に手を出すもののまだ探り合いの静かな雰囲気、しかし強打者同士ゆえのじりじりと緊迫した展開。踏み込みが深く伸びるパンチを放ち距離を取って攻撃を避けるシムシー選手、その動きにやや攻めあぐねるファハルド選手。以降もその試合巧者ぶりによって、シムシー選手の判定勝利となりました。12ラウンドの間保ち続けた集中力とスタミナ、一発でもまともに貰ってしまえば止められるかもしれない相手の突進をいなしつづけたのは感服の一言。ファハルド選手の左フックによって一度ダウンを喫してしまった場面に関しても、その後相手のスタミナを考慮しての連打を押し返したり。とにかく相手にほとんど何もさせなかった、それを一試合通してやり通したのが素晴らしかったです。強打者でありながら相手の研究をして冷静に立ち回り続けたシルシー選手と、強打者であるがゆえにパンチが届かなった展開において軌道修正が間に合わなかったファハルド選手。ファハルド選手がどうこうではなく、シルシー選手の技術が頭ひとつふたつ抜けていた、そのような試合だったと思いました。試合の結果、そしてこの試合に限った話でもありませんが、前評判が高くそれでいて高KO率の選手の挑戦を受ける王者はやっぱりカッコいいなぁ、ともあらためて思いました。

 

メイン第七試合は日本スーパーバンタム級タイトルマッチ10回戦、挑戦者デカナルド闘凛生選手対王者下町俊貴選手。下町選手は179㎝の上背のサウスポーで、デカナルド選手がいかに懐へ飛び込めるかの展開。入念な対策がなされていたのかデカナルド選手のスピードを生かした攻め、映像での見た目以上には戦いづらさを感じられない動きでしたが、下町選手の右ショートアッパーがヒットしてのダウン。そのあともパンチ連打をまとめての下町選手のTKO勝利となりました。

 

 

 

以上です。試合中継ありがとうございました。