昨夜、穴口選手の記事を目にしました。
両者とも打ち合いのシーンも多々あったものの、計4度のダウンを喫した側が試合を通してポイント優勢で進み、それまでに蓄積されたダメージは分からないが一気にストップをかけられるような目立った展開もなく、試合終了間際の4度目のダウンがなければ結果は変わっていたかもしれない。第三者としてのジャッジはとても難しかった試合だったとも思う。
競技として打てる範囲として頭部と腹部、このようなルールで互いに拳を出し合う以上、どうしても衝撃は頭部を中心に蓄積されてしまう。昔に比べレフェリーストップは早くグローブの大きさも改正されたが、試合前スパーリングのヘッドギアも含めそこから伝わる頭部への衝撃からは切り離せない。試合のルール改正をするにしても、選手の闘争心の上で、効果的なダウンにしろそうでないにしろ一見目立たないような状態に関してのストップの判断の難しさ、もし一試合を通してのダウン回数を定めたとしても、それが逆にダウンを拒否するように立ち続けてしまう、という危険性も生じる。
IBFのように戻し体重制限(約4.5㎏)をかけて元の減量を抑えるだとか、試合終了後はインタビューや会見なしに試合結果が出次第医務室病院に即向かわせるようにするとか、試合中のルールや判断等については競技そのものの変革の話になってくると思う。
見ていて、胸を打たれる試合でした。