人生たらたら

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晴新

第一試合目は西部新人王ライトフライ級4回戦、金城寿幸選手対横山大介選手。金城選手は17歳、横山選手はサウスポー、互いがデビュー戦という組み合わせ。立ち上がりから金城選手の攻めが冴え、テクニックに自信があるのかノーガードが目立つ構え、からの飛び込みの右を筆頭に連打を重ねていく。上にボディにダメージを蓄積させ、結果は金城選手の3RTKO勝利。横山選手も多くの被弾もしながらも耐え手を返し続けていましたが、攻めも守りも相手のスピードに翻弄されてしまった展開だったと思います。金城選手は試合を通して自身の持ち味を活かした冷静さがよかったと思います。

 

第二試合目は西部新人王スーパーバンタム級4回戦、金城隆太選手対田所宣武選手。金城選手は2勝2敗、田所選手はデビュー戦。デビュー戦の門出よろしく開幕から飛び出しスタミナ度外視かのような連打を重ねる田所選手、対しての金城選手は冷静にガードを固め距離を取ってパンチを外し、返しの左フックでダウン奪取。その後も前に出続ける田所選手、大振りのスイングで迎え撃つ金城選手の展開は変わらず、結果は金城選手の判定勝利となりました。体力面も含めて、田所選手は相手からの手だけが当たってしまう距離に付き合わされてしまった印象です。そのあと一歩の踏み込みを咎める金城選手の強打の左フック、時折繰り出されていた右打ち下ろしも効果的だったのかと思いました。

 

第三試合目はウェルター級4回戦、鳥居翔太選手対片岡一平選手。鳥居選手は1敗のプロ2戦目、片岡選手はデビュー戦サウスポー同士の組み合わせ。開幕は左で探りながらの立ち回り、第1ラウンドから左でダウン、次いでの左カウンターで鳥居選手の1RTKO勝利となりました。片岡選手のフットワークもよかったのですが、鳥居選手の狙いすましたようなコンパクトなパンチが輝いた結果だったと思います。プロ初勝利おめでとうございます!

 

第四試合目はスーパーフライ級、工藤晃大選手対鈴木雄風大選手。工藤選手は1勝1負1KO、175㎝の鈴木選手はデビュー戦。試合展開は図式通り距離を取る鈴木選手を追いかける工藤選手。ボディの積み重ねによる意識が強かったのか、3R目に左でダウン奪取、その後左でレフェリーストップの工藤選手のTKO勝利となりました。身長差リーチ差に慌てず下からコツコツと攻めた結果だったと思います。

 

第五試合目はフェザー級4回戦、佐藤陽太選手対外村悠翔選手。佐藤選手は19歳プロ2戦目、外村選手は17歳デビュー戦という十代対決。第1ラウンドは互いに掴みどころのない展開、外村選手が出をだしつつ距離を潰しながら攻め続けるも佐藤選手は落ち着いての対応。結果は佐藤選手の3RTKO勝利。体格差やパンチの圧もあったのか撃ち合い辛かったにしろ、外村選手が右飛び込み以外の手をあまり取れなかったのも響いた結果だったと思います。

 

第六試合目はスーパーバンタム級4回戦、増本雄大選手対小谷瑠音選手。増本選手はまさかの現役ポリスマン1戦1勝、小谷選手は4戦4敗という組み合わせ。未勝利とは思えない動きのキレの小谷選手、それもあってか手数少な目の増本選手という立ち上がり。互いに遠い距離での探り合いが3Rまで続き最終ラウンドで両者アグレッシブに打ち合い、結果は判定にて引き分けとなりました。小谷選手はフェザーから下げた結果だったのか、これまでの4敗という戦績の動きとも見えなかったのですが、両者とも手数が少なかったのもあり、それを覆すほどの有効打もなかった結果なのかもしれません。

 

第七試合目はバンタム級8回戦、テルのび太選手対李桂名選手。テル選手は8勝5敗1分、李選手は6勝2KO5敗前回の試合はフェザー、という組み合わせ。両者人気の選手なのか客席は応援合戦のような雰囲気。第1ラウンドはテル選手が左ボディを軸にした連打、李選手の出掛かりに右など優勢な展開。2ラウンド以降は李選手も打ち返し、そこからはお互いに負けん気を発揮しての主導権争いの打ち合い。以降も攻めて攻められての展開が続き後半はスタミナ勝負、結果は判定にて引き分けという結果となりました。テル選手のボディを絡めたコンビネーション、李選手のフェザーのキャリアもあっての圧のぶつかり合い、ファイター同士の白熱した試合でした。

 

メインは世界バンタム級タイトルマッチ12回戦、王者エマヌエル・ロドリゲス選手対挑戦者西田選手。ロドリゲスはいわずと知れたテクニシャン、西田選手は8勝1KO無敗、というカウンターパンチャー同士の組み合わせ。群雄割拠のバンタム級世界戦ということで、この試合だけに限らずの注目の一戦。立ち上がりは両者共に手の探り合い、西田選手が右ジャブを起点に壁に、何度も鋭いパンチを繰り出していく。ロドリゲス選手の攻めっ気を咎めるような西田選手の立ち回りでボディが当たれば苦悶の表情、ボディでのダウン奪取もあり押せ押せムード。しかしロドリゲス選手も効果的なノーモーションの右で嫌な展開を引き戻す。徐々に西田選手の動きも重くなり被弾が目立つようになるも、密着し更にボディを重ねていく対して鋭いコンビネーションを放つロドリゲス選手。それからは密着して最終ラウンドまで一進一退の攻防。壮絶な近距離戦の結果、西田選手の判定勝利となりました。序盤は右を散らせながら立ち回り、中盤ノーモーションの右含め中距離戦が厳しかったのか身体を密着させての近距離戦へとシフト、それでいて相手の連打に退かずの打ち合いを制し、対策もがっちりはまったのもあったのか最後まで見事な試合運びだったと思います。ロドリゲス選手の針の穴を通すようなカウンターのタイミングと、最後まで落ちなかったハンドスピードも流石だったと思います。西田選手、新世界王者おめでとうございます!素晴らしい試合でした!

 

バンタム級でいうと明後日に井上拓真選手の防衛戦&武居選手の世界挑戦もあり、同級統一総決算の気配がしてきてわたくし今からとてもとても楽しみであります。本日も中継ありがとうございました。