人生たらたら

書きたいことを書くだけのブログ

見て

敬称略失礼。

 

試合が始まってからの村田の立ち上がりは、とてもよかったように映った。ゴロフキンから繰り出される鉄球のようなパンチに対して果敢に前に出て、ワンツー、左ボディ、特に右ストレートボディがよく機能していたと思う。ボディを軸に、序盤のラウンドはとてもいい試合運びをしていたと思う。ゴロフキンの手数自体も少な目で、インターバル中も肩で息をしていた(これはそういう呼吸法なのかもしれない)。

 

ところが、中盤辺りから両者のリズムが変わった。ゴロフキンの手数自体はそれほど変わっていなくとも、次第に村田を捉えるパンチが増え、村田は序盤の攻め疲れでスタミナを消耗したのか、逆に手数は減り、上手く機能していたボディ打ちも減り、ガードを固める時間が増えてしまう。スタミナどうこうの話だが、左ジャブすら鉄球の相手選手と対面しているわけなので、心身共に消耗は並大抵の物ではなかったと思う。

 

ゴロフキンの技術、対応、経験。ガードを固める村田に対して、重い打撃で叩き、手出し毎の緩急も付け、出所の角度も逐一変化させながら、固めているガードの隙間に次々とパンチを通していく。そして9ラウンド、ゴロフキンのTKO勝利。

 

 

なんというか、どうすればいいんだ、と画面の前で困惑していたんです(薬選手はNGで)。ミドル級のパンチが効いてないはずはないのに、序盤からボディを何発も入れていたのに表情一つ変わらないし、相手の挙動についても、ボディが効いたから後退していたのか、それも含め手数が少な目だったのは時間を掛けて試合に慣れていく戦術に過ぎなかったのか、傍から見て村田はとてもいい攻めをしていたのに、パンチを受けつつもそれも想定通りだったのか。攻めれば攻めるほど圧を掛けるほど、結果として消耗していくのは村田側、何が起こっているのか理解ができませんでした。

 

こう…陳腐な言い方ですが、とても、とても素晴らしい試合でした。これ以外の言葉は出ません。試合後の立ち振る舞い含め、両選手に賛美の気持ちです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ。

 

すみません、ちょっと汚い話ですが、自分はなんかもう試合が始まってから、期待なのか恐怖なのか興奮なのか切望なのか、これがなんの感情なのかこんがらがってよく分からないまま、ずっと鼻水がズビズビ止まらなくて。更には過呼吸一歩手前くらいまで動悸も激しくなって。ガン!!!ガン!!!というような威力の拳一発一発、ガードの上からでも当たる毎にきゃあああ!!!(おっさんボイス)と悲鳴を上げながら視聴していました。試合後はもう、この醜い顔中から漏れるべき最大限の汁が溢れ出てきて。それほどの感銘を受けた試合でした。