今月8日、アマゾンプライムにて放送されたボクシング中継をライブ視聴していました。すみません、かなりの遅延がある話となりますが許して。
試合当日の注目カードとしては、やはり那須川天心選手のプロボクシングデビュー戦だったでしょうか。そしてメインに寺地選手、三団体統一戦という大型カードが組まれていましたが、対戦相手が試合目前に病欠キャンセル、残念ながら統一戦決行とはならず別の対戦相手に急遽変更、二団体防衛戦という流れに。
一試合目はフェザー級、阿部麗也選手対キコ・マルチネス選手、世界タイトル挑戦者決定戦。試合開始前このマルチネス選手の名前というか風貌、どこかで見たことある？けど思い出せない…ともやもやしていたところ、昔長谷川穂積選手にKO勝利を収めていた、元世界王者選手でした。前に前に距離を詰め続けるマルチネス選手に対して、パンチを当てかわしながらポイントを稼いでいく阿部選手。マルチネス選手は年齢の影響もあるのか、突進しても追い切れず押し込めずの展開。結果フルマークにて阿部選手の勝利。阿部選手のスピードテクニックが際立っていた試合だったと思います。
二試合目はウェルター級、佐々木尽選手対小原圭太選手、ハードパンチャー同士のカード…って両者ともに戦績がとんでもないぞ！試合前の小原選手のコメント通り、36歳30戦のキャリアを誇る小原選手と、21歳佐々木選手の勢いとの勝負、という試合展開となりました。序盤から佐々木選手の独特な？間合いからのパンチ小原選手を押し込む形、と一見佐々木選手優位状況からの、小原選手の技ありカウンターダウン。見事なダウンを取りましたがインパクト的に致命傷とはならず、その後佐々木選手の猛打炸裂、結果佐々木選手の3RKO勝利。佐々木選手の実力の高さといいまずか、良い意味での荒々しいスタイルさもあり、今後の試合も見てみたいなあ、と思わせるような試合でした。あっ、それと実況で日本人でウェルター級の世界王者はいまだｾﾞﾛ、という話を聞きまして。それって輪島さんが獲ってなかったっけ？と思ったのですが、輪島さんはスーパーウェルター級王者でした。いかん、ただのミーハーにわかがバレてまう！佐々木選手にはこのまま初の世界王者を期待したいです。
そして三試合目はスーパーバンタム級、那須川天心選手対与那覇勇気選手。那須川選手のデビュー戦ということで前々から注目のカード。デビュー戦でいきなりの同級5位与那覇選手との対決。試合内容は、ん～なんというか、那須川選手の非凡な能力にて与那覇選手をコントロールしたといいますか、デビュー戦で初の舞台でいきなりの日本ランカーを相手にしているのにも関わらず、スピードを活かした動きにてパンチを的確に当て続け、一癖も二癖もある動きも織り交ぜ翻弄、それでいてほぼ被弾もせず、相手選手を圧倒、と言い切ってもいいくらいの試合展開でした。個人的に一番良いと思った点は距離感だったと思います。相手が攻めようとするタイミングでのそれを外すための出入り、パンチを出すタイミングでの出入り、ハードパンチャーの与那覇選手が集中打に行く展開にならなかったことから、攻めるも守るも、その辺りがどちらも素晴らしかったと思います。結果フルマークで那須川選手の勝利。本人も？周りもKO勝利うんぬん言っていましたが、流石の才なのかパンチの当てっぷりは凄まじかったので、この間合いで更に一発、更に数発入れられる、というような実践を重ねていけば、十二分な結果が見えると思います。素晴らしいデビュー戦でした。井上拓真選手も見事な判定勝利でした。
メイン。ライトフライ級二団体防衛戦、寺地拳四郎選手対アンソニー・オラスクアガ選手。ここでオラスクアガ選手の簡単ないきさつ、当初寺地選手の対戦相手だった選手が病欠で棄権したあと、代役として指名されたのがこのオラスクアガ選手。試合オファーが来たのは試合日の16日前、からのオラスクアガ選手は(確か)一つ上のフライ級にて、今月15日に試合が予定されていたとのこと。つまりはオラスクアガ選手も試合をすぐに控えていた立場の上で、さらに今回ひとつ下の階級にも関わらず、この準備期間もほとんどない試合を引き受けた、ということとなります。
そのようないきさつからの試合内容については、もう、端的に、とにかくすごかったです。何を基準とするかは人それぞれとしても、ベストバウトといってもいいくらい、白熱した試合でした………いやあ、何らかのことを述べたいけど、これはもう言葉でうだうだ言うより、んなこたあ放り出して実際に試合を見てもらいたい、と思わせるような試合でした(宣伝)。個人的に試合を見るときって、よほどの贔屓選手でもなければ心境としてはどちらもイーブン視聴から始まり、試合内容につれ天秤がどちらかに偏るか反るか変わらずハーフ＆ハーフとなっていくのですが、この試合は平行棒がそのまま空へと上昇していくようなイメージで、両者ともに良い意味でのイーブン視聴でした。アマゾンプライム会員なら試合を振り返り視聴できるので、よろしければ視聴を是非(宣伝)。事前知識ありでもなしでも是非(宣伝)。いやあ、この日どの試合もよかったですねえ。
