人生たらたら

書きたいことを書くだけのブログ

Gladiolus Fantasy

※ネタバレ警告※

 

 

※未プレイ警告※

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・突然のスイッチONグラディオ。

 

物語序盤、六神タイタンの場面。

 

ノクトが啓示を受けるべく交渉に持ち掛けようとするが何やら暴走していて聞く耳持たず、(よく分からんけど)力技で黙らせに行くことに。そのタイタンの元へと向かう最中、やけくそ気味モードに突入しているノクトに対して、いきなり”落ち着け!お前は王家の人間じゃねぇのか!”などと一喝するイベントシーン。

 

まずノクトに関して、何故この場面になってから突然”なんなんだよこれ!ふざけんなよ!”的な感じになったのか。自分の考えでは、王として啓示を受けにきたものの、意図していなかったであろう六神の強大な力を目の前にし、まさかの命の危機にもある状況、それに頭痛も加わり、半ばパニック状態でもあったのかと。それまでもややふてくされ気味な対応の傾向にあったが、この状況下においてやり場のない焦りや危機感を態度に出すしかなく、やけくそ気味になったのはそれの結果なのかなと思った。

 

”落ち着け!”は分かる。自分も現に、そのマップ中”危険な場所だし互いに協力し合ってもうちょい冷静に応対したほうが…”と思っていたので、ここで一旦落ち着かせる目的で釘を刺す意図は分かった。だが”王家の人間どうこう”はちょっと分からない。分からないというか、言わんとすることは分かるけど”ここで言う内容ではなくないか?”というのが率直な感想。ノクトに冷静さを取り戻させるために取り上げた話題だったのかもしれないが、それは逆効果というか、今言うべきことではないというか。

 

自分はそのような立場ではないので詳しくは分からないが、王族?の子孫というのは、幼少期の頃から将来の後継者として勉学、教養、教育されていき、精神面に関しても、齢を重ねるにつれ王族としての自覚、責任、覚悟を徐々に培っていくものだと思う。ノクトもゆくゆくは未来の王として自覚はしていたと思うが、作中突然の事件が起こってしまい、いわば王としての責務というものを予想だにしない距離から一気に背負わされたのだ。

 

冷静さを欠けば命の危険性が大いにある場面ゆえ、あたためて”王としての自覚を見直せ”ということが言いたかったのだろう。王の立場としてどうにか前を向かなければならない、だがまだ日が浅く気持ちの整理がさほど付いていないであろうノクトに対して、少し酷な言い回しだったとは思うが、浮足立っていた状態を一喝してどうにか抑えようとしていた、それ自体は分かったし、必要なシーンだとも思う。自分がこの辺りの展開がよく理解できなくて、突然の出来事にびっくりしてしまった感じ。最後に一言”悪かった”とあったので許した。

 

 

ちなみに自分はグラディオに対してどうこうは思っていません。↑のいきなり点火シーンでは少々???となりましたが、頼れる相棒という感じですし、何より王子という高貴な立場のノクトに対して、ガツンと物申せるような位置のキャラだと思います。

 

こう、立場が上の人に向かって、正論であろうとなかろうと圧力を感じて意見を言えなかったり曲げてしまったりイエスマンになったり、強めにズバッと言えないじゃないですか。勿論ただ強けりゃいいという話でもありませんが、強くバッサリ意見できる、という点においてとても大事な立ち位置ではないかと。ここはイグニスにもプロンプトにも無い点だと思うので。

 

 

・突然どっかいったグラディオ。

 

選択肢は出たけど、まあ理由は聞かず自由気ままに送りだしま

 

・なんかすぐ帰ってきたグラディオ。

 

しれっとサブクエスト程度な場面で戻ってきたが、パーティがピンチのときに満を持して登場するとか、もっと株を上げられる場面があったのではないかと。

 

・日清カップヌードル広報担当グラディオ。

 

あのカップヌードルをアレンジしてみようというサブクエスト。

 

肉、卵、エビ、三種の具材の中から一つ選択してアレンジするという流れとなったが、それはそれでどうなの?と自分は思った。そのパワーバランスを崩してしまった時点で味はともかくそれはもうカップヌードルではなく”カップヌードルだったもの”だ。苦渋の選択で自分はエビを選択、具追加ヌードルが完成したものの、やはり出来合い品を見てもあまりそそられはしなかった(写真は保存した)。グラディオは最後にこう言った。

 

中の具のバランスで調和されたものこそがカップヌードルだ(要約?)、と。

 

 

・テネブラエには寄らせないグラディオ。

 

某イベントの戦中にてノクトの婚約者が亡くなってしまった。別行動していたイグニスも失明してしまった(描写無し)。数々の犠牲を払った出来事から数週間経過後、次の目的地に向かう列車の中の場面。

 

王の責務として乗り越え前を向かなければならない状況で、数週間経過はしたものの、未だ指輪に向き合えず塞ぎこみ気味のノクトに対して叱咤する場面。近況として失ったものが重く多すぎるノクトに対して、容赦ない言葉の羅列。ノクトの”切り替えたから列車に乗ったんだろうが”という台詞があったが、ここはそれまでの話だと思っていて、一連の流れはグラディオなりの一喝だというのも分かる。プレイヤーの体感時間では急な場面展開となるので(暗転一回)、次にいきなり前面に出されて困惑はした。

 

それよりも自分が気になったのは、グラディオが事あるごとに”イグニスの立場を持ち出す”ところである。

 

列車内イベントの発端はイグニスの視力について会話しているタイミングで、ノクトに対して”今大変なあいつに声のひとつもかけられないのか”と二言目に差し込み、指輪は使わないのかの後に”じゃあイグニスは何のために傷を負ったんだ”と、とにかく他者を持ち出しねちねちねちねち陰湿なやり方でノクトを責める。

 

この場面で一番困るのがイグニス本人である。先述の戦いにて失明してしまったが、王に仕えるものとして誇りを持ち、自らの持てうる力を費やした末の、未来へと繋がる戦の傷跡に後悔はないだろう。下手に気を遣われるのは本人の気持ちからすれば芳しくないだろうし、変に取り上げて同情しすぎてしまえば、そのイグニスの覚悟を否定することにもなる。

 

からの列車内グラディオの発言を聞いてみると”せっかくイグニスが犠牲を払ったのにお前(ノクト)はなにしてんだ”と、角度を変えればまるで”ノクトが塞ぎこんでしまっている責任の一端はイグニスにもある”とも捉えられてしまう。当の本人がその場にいて発言が全て聞こえている状況下にも関わらず、勝手に叱咤材料として取り上げられているような形となってしまっていて、イグニスの覚悟に対してとても無神経な発言だと思う。ここ一連の流れは流石に擁護できない。

 

その後すぐのダンジョンにて、ダンジョンに入る前のイグニスとの会話で”待っていてもらうか否か”の選択肢が発生(どちらを選んでも同行)、自分は後者を選択したが、そのときの考えとしては、イグニスの返答とは違い気を遣っているわけは更々なく、”同行させればグラディオが道中ネチってくる予感がする”というものだった。その予感は勿論的中、ひたすら後方から引き続き粘着質に嫌みったらしく口出しをしてくる。

 

ダンジョン最深部のボスを撃破し墓所巡り完了後にイベントが発生、イグニスの決心とともにしれっと関係性は落ち着くが、これなら(イグニス関係は避けての)グラディオ単騎での真正面からのぶつかり合い口論列車パートにすればよかったし、その方がキャラにも合っていたし、周囲に余計に気を使わせてしまうような空気にもならなかったと思う。キャラの性格的にとにかく露骨に他者を持ち出したことに対して違和感があった。それさえなければ、といった感じ。個人的にはここでプロンプトがグラディオの態度に対して本気で一喝してほしかった感はあった。

 

 

(今作全体に通じるが)描写不足といえば、タイタン時も列車時もとにかく唐突に感じた。それは何でだろうと考え出た答えが”ノクトは逃げているわけではない”ということ。

 

物語が進むたびに、目の前にあったはずの幸福は砕け散り、王の重責も人としての悲しみも一生背負わされ、いつ心が折れてしまってもおかしくない境遇であるのに関わらず、歩みが鈍くなることはあれど、途中で投げ出すようなことはしなかった。目の前に矢継ぎ早に訪れる現実に立ち向かっていった。当然仲間の存在が大きかっただろうし、仲間がいなければ道半ば壊れてしまっていただろう。

 

例えばだが、旅の途中にノクトが自らの境遇を呪い、全てを投げ出そうと自暴自棄となり、自我の崩壊を願ってしまうような展開となったならば、先述のような目を覚まさせるような叱咤が不可欠な展開に通じると思う。目の前の逆境に立ち向かっていっている立場であるのに関わらず、何故ノクトだけが責められなければならないのかと、自分はプレイしていて感じてしまった。必要のないシーンがあるとは思わないけど、そこまでの持っていき方が少し雑かな、と思った。

 

 

・まずは礼を求めるグラディオ。

 

それはサンキュ。