ｽｰｯﾊｰｯ

ちょいと買い物に行ってくれ、とパシられたのでお出掛け。もらったメモを見ながら品物をカゴに入れていきミッションコンプリート。レジへと向かう。

あ。

カゴの中を確認すると結構まとまった金額となっているし、この店に来る機会も今後あるだろうから、ポイントカードでもつくっていこうかな…え～と…レジにいる店員さんに言えばいいんかな？うーんと、うーんと…

…ま、まずいっ！自分は社交性が終わっている、というか、日頃から他人様と関わることが皆無なものだから、こう、どうやって声を掛ければいいのか、どうすれば正解なのかが分からない！買い物カゴを持っていって清算してもらう、だけならできるが、こちら側からの発言権が求められる事情となると、途端に厳しい話となる！ポイントカードが欲しいならば、ポイントカードが欲しい、と店員さんに言わねばならない！なんと険しき壁であろうか、店員さん！我が欲する心を透視してくれ！…なんて冗談はともかく、自分から人に声を掛ける、という行為が昔からどうも苦手で。家族ならなんとかレベルで、根本から殻に籠る受け身人間なんす。

そこで自分はすぐさまレジに向かわず、品物を物色していく体でうろつきながら、一連の行動を頭の中でシミュレーションをすることにした。ポイントカードが欲しいんですけど…うーん、つくりたいんですけど…あー、どれがニュアンス的に一番スムーズかな…とかなんやら、傍から見たら意味が伝わればええやん、ということを熟考する。なんとなくな発言を決めた後、更にもう一つ。極度の緊張状態故、言葉がどもったり、噛んだりしないように精神統一。自分にしか分からない程度の深呼吸、周囲を軽く見渡して他の客がいないのを確認(手続きによっては待たせてしまう恐れがあるので)、よし！いざ突撃じゃあ！！！

…

店員さん「いらっしゃいませ～」ﾋﾟｯ

ぼく「スミマセンッシンキデポイントカードヲツクリタイノデスガッ」

結局だった。

先程のシミュレーションの成果はいずこへ。自分が思っていたより声量が大きかった(上ずった？)し、我ながら異常にハキハキしていたというか、アナウンサーさんの早口言葉滑舌発声練習というか、コンピュータで入力された音声ソフトの発言というか、妙に不自然なイントネーションをかましてしまった。自分はごく自然に、人に話しかけるようなイメージをしていたのに…なんて情けないんだ…

とまぁ、案の定貧弱精神赤面トマトマンとなってしまいましたが、その時の店員さんがとても丁寧に対応してくださったので、救われた気持ちです。感謝感謝です。