今は暑くもなく寒くもなく、いい感じ。
冬前~春は朝起きるときとか、当然のように家の中は氷点下世界なので、布団の中からいちいち覚悟して出ないといけないし、灯油を使えば金掛かるし、行動一つ一つに火が無いと寒くて億劫になる。
据え置きゲームやるか、と思っても手軽にコントローラを握れない、結局布団の中で携帯ゲームいじってたり。そして布団の外では標準装備として着る毛布をかぶって彷徨っているわけだ。
…
寒いといえば、昔こんなことがあった。
真冬の真夜中、食料調達の為コンビニに出向いた。店内で知人はこう言った。”アイスおごるから食べようぜ”。
自分は即答YES。貰えるものは何でも貰う、乞食という言葉が具現化したような存在。断る道理もなく”アザッス!どれにしましょうかねぇウェヘッヘ”と品定めを始めた。そして知人からもう一言。
”外で食べるならいいよ”。
コッ、コイツ…!!!企んでやがったな!寒さで悶えているところを見てニタニタするつもりだな!くっ!何事も甘い話には裏があるものだ!ハッ!その手には乗らんぞ!!!
おごってもらった。
こう、真夏とか暑い季節に、わざわざ汗が噴き出すほど熱いモン喰いたい気分ってあるじゃないですか。つまりそれの逆ヴァージョンというわけですよ。というのは当然建前で、単におごってもらえるならおごってもらうだけの話です。よし、コレに決めた。
”二つ買ってもいいよ”。
二つおごってもらった。
氷点下二桁の道端で震えながら二人でアイスを食べていた。今考えてみると相当不審者だ。というかアイスがカッチカチで溶けないので、食べ終わるまでの間、ずっと外にいるわけだ。凍っちゃう。
アイスをすくおうとしてもスーパーカップのあまりの固さに、手の震えで力の入れ具合も調節できず、アイスのヘラはバッキバキにへし折られ、桑原が初めて霊剣を放ったときのような折れた短い木刀でなんとか立ち向かっていた。
そして雪見だいふくが固すぎて食べられない。
これは完全に自分の選出ミス、多分歯折れる。雪見ちゃんは知人に”スイアセンコイツハァカンベンシテクダセイ”と懇願し、家に帰ってから食べた。おいしかったです。
…
とまあそんな戯言はともかく、つまり!今は身軽に身体を動かせる季節!火も毛布もいらない布団から出ても寒くない、自由に行動できる季節なのだ!だからといって、これといったことは何もしていない無職なのだ!二度寝が気持ちよくて幸せだぜ!